メンタル・ヘルス研究所日本生産性本部

メンタルヘルスQ&A

質問

課長職になって3期目のQ氏(41歳)からの相談。
昨年の秋、転勤になりました。おととし実家近くに家を購入していたので、自宅から新幹線通勤することにしました。最初の頃は電車の中で勉強できるし、自分の時間が持てるからと、張り切っていました。ところが最近“胸苦しく不安”になるやら、“職場では浮いている”ように感じて苛々感が強まっています。慌ただしく引継ぎを受けてから半年間、充分わからないながらも顧客対応に奔走し、部内もまとめ上げ進めてきたつもりでしたが、ある時上司から部下指導について忠告を受けました。どうやら、その後から体調がすぐれません。部下達の反応もよそよそしく思えて落ち着かず、毎日虚しい気持ちに襲われます。
その上新任課長の時代のことも「前にもあった、もっと辛かった」と考えてしまいます。他の同僚より早い昇格で、自信満々だったものの、気がついてみると心の健康を崩す部下が出ていました。残業の多い職場でしたが、それは当然と思っていて、部下の心の健康に配慮し早期にアクションを取ることや、相談にのることの重要さを知っていたものの、全く疎かになっていました。主任の報告に耳を傾けたり、直接話をしたり聴く機会を持てないままでした。そしてある朝部下が突然出奔。その部下や家族に対しては大変申し訳ない思いでした。
当時は昇格したばかりで、周りが見えていなかったとはいえ、仕事本位になりがちな自分の姿勢を強く戒めたものでした。今回のプロジェクトでも、サブリーダーが「もっと自分達に任せてくれませんか」と言っていたなあと思い出します。今となっては、自分はどうすれば良かったのだろうと悩んでいます。

回答(メンタルヘルス・ビュ−ロ− 臨床心理相談室カウンセラー 宮田眞澄)

有能で責任感の旺盛なQ氏の悩みはもっともです。今回のQ氏の悩みや症状は@仕事と職場変化から生じた消耗、A表立ってはいないが加齢からくるもの、B上司と部下からの信頼を同時に失ってしまったとの思による喪失感等がベースですから、これらにはっきりと向き合う事ができれば、解決していくでしょう。その他、仕事以外の趣味や自分の時間を持つ事が大切です。そして、支えてくれる人、話を聞いてくれる人があなたを包んでくれれば言うこと無しですね。
部下への配慮という点で言えば、上司に対して主張し難い部下を意識して、上司から声をかけていくことが肝心です。普段から、上司の方が支援の手を差し伸べ、聴く姿勢を持つようになっていけば本音や必要な情報をずっと早くに掴む事ができます。信頼関係を作る努力を、惜しまずに。